FinScore 算出方法(Methodology)
バージョン: v1.1 / 対象: 米国上場企業(非金融)
基本思想
FinScore は、企業の開示済み財務データ(SEC EDGAR の XBRL)だけから算出する、 業種内相対の複合ファンダメンタルズ・スコアです。株価・アナリスト予想・市場データは一切使いません。 入力が開示に限定されているため、誰でも同じ数値を再現・検証できます。
因子は学術的に検証されてきた既存ファクター(Novy-Marx の総収益性、Fama-French の RMW/CMA、Altman Z''、Sloan のアクルーアル等)に接地しており、独自の未検証指標を柱に据えていません。
5本柱の構成とウェイト
| 柱 | 捉えるもの | 主な指標 | ウェイト |
|---|---|---|---|
| 収益性 | 稼ぐ力 | 総収益性(売上総利益/総資産)、営業利益率、ROA、ROE | 25% |
| 成長 | 伸びと加速 | 売上YoY、EPS成長、成長の加速度 | 20% |
| 健全性 | 潰れにくさ | Altman Z''、負債比率、インタレストカバレッジ | 25% |
| 利益の質 | 利益の現金裏付け | アクルーアル比率、CFO/純利益、FCF転換率 | 15% |
| 資本規律 | 資本配分の巧拙 | 資本効率調整済み成長、希薄化率、配当実績 | 15% |
正規化と合成
各指標は生値ではなく業種内パーセンタイル(0〜100)に変換してから、柱内で平均し、 ウェイト付きで合成します。最終値も業種内で再パーセンタイル化するため、 FinScore は「その業種内で上位何%か」を意味します。業種の母集団は SIC コードを基準とし、 母数が不足するグループはスコアを保留します。
レッドフラグ(スコアと別建て)
債務超過、アクルーアル異常、営業キャッシュフローのマイナス等は、スコアに埋め込まず 独立のフラグとして各企業ページに併記します。単一の悪材料が複合スコアに埋もれる事故を防ぐためです。
対象範囲と既知の限界
銀行・保険・REIT 等の金融業は財務構造が異なるため、現バージョンではスコアを算出しません(対応準備中)。 高成長企業は売掛金・在庫の積み上がりによって「利益の質」が相対的に低く出る傾向があり、 異常アクルーアルへの精緻化を今後の課題として明記しています。
データソースと更新
すべての数値は SEC EDGAR の XBRL 構造化データから機械的に算出し、生成文中の数値は 算出済みの値と照合するチェックを通過したもののみ公開しています。数値の誤りを発見された場合は お問い合わせよりご連絡ください。確認のうえ速やかに訂正します。
変更履歴
v1.0(初版・5本柱と業種内パーセンタイル方式を確立)→ v1.1(資本規律の指標を資本効率調整済み成長に変更、集約方法を明文化)。 算出方法の変更は必ず本ページの履歴に記録します。
FinScore は開示財務データの記述的な要約であり、投資助言・売買推奨ではありません。